4月を過ぎ、5〜7月のICT支援員のツイートを見ると「仕事がなくて辛い」「今日も依頼が白紙だった」という内容を見かけます。かくいう私も仕事がなくて一日何をして良いのかわからないと思う時があります。
4月は入学式や新入生のID、パスワード発行、機器の配布など仕事があるのに、5月になると中学校では体育祭の準備に全校あげて忙しく、はっきり「この時期は必要ありません」と言われてしまったこともあります。6月は修学旅行でやはり忙しく、7月8月は夏休み、9月になったら少し忙しくなるものの、年度末の3月まで一向に仕事が増えないという悩みもお聞きします。
こういった場合、私の場合ですが、「自分が無人島で働いているとしたら?どう対応する?」と考えるようにしてます。
それはなぜかをお話したいと思います。
目次
その島をよく知る→担当校をよく知る
無人島でもし働くとしたら、その際にはどんな仕事内容が求められているか確かめるのではないでしょうか?特にその島にどういくのか、生活は?などさまざまな不安があるので、その面での質問をするかもしれません。
そしてその島についてよく知る人に話を聞く、話を聞けないのであれば、最初はその島を散策してどのような島かを確かめるのではないでしょうか?
ICT支援員のお仕事に置き換えてみると、まず「自分の担当校をよく知る」このことに尽きる気がします。「仕事がなくて辛い」「今日も依頼が白紙だった」に注目すると、「ICT支援員は必要とされていない」「自分のコミュニケーションが悪くて先生方が話しかけてくれない」と自分を責めたり、仕事自体を否定してしまうことになりかねません。でも「自分の担当校をよく知る」という事を続けると、本当は先生方は依頼したいのに、「何を頼んでいいかわからない」「こんな事を頼んでいいのかな?」と問題点が見えてくることがあります。
また無人島を散策してどんな島か確かめるということをICT支援員の仕事に置き換えると、まず「自分の担当校の校舎の配置、教室の位置を知る」ということに置き換えられると思います。しかし支援員の中では「校内を歩いていると不審者扱いされる」という意見もお聞きします。しかし自分の仕事場を知るということは大切なことです。それで校長先生など上の立場にある先生に、「こちらの学校をよく知りたいので学校内を歩いてもよろしいですか?」と許可をいただいて校内を探索してみるのはおすすめです。もし「授業の妨げになります」というようなことを言われた場合は、昼休みや生徒がいない時間帯に許可をいただけるか交渉してみましょう。
どんな資源があるか調査する→ICT機器が何台あるか調査する
無人島で勤務する場合、働く場所、道具などがあれば良いですが、もし漂流してしまったら、そういったことは望めません。その際は、どんな資源があるか確認して記録する、もしくは記憶するのではないでしょうか?
ICT支援員は勤務先は担当している学校と決まっていますが、その担当している学校にICT機器がどれぐらいあるか、わかっていないのが普通です。私の場合を例にあげると、派遣会社のグループ会社が導入しているICT機器のメンテナンス要員という仕事内容が含まれているので、そのICT機器の種類、数は把握していましたが、それ以外は把握していませんでした。またこのICT機器の数がわからないというのは教職員の先生も同じだったりします。担当している学校がICT機器の管理簿をつけていれば助かりますが、実際には管理簿等がない学校もあります(私見です)
またGIGAスクールが始まって丸2年が経過しましたが、そうすると教職員数+生徒数のGIGA端末も学校にあることになります。
調査したら、その端末の説明書をすぐ手に取れる場所に保存しておきましょう。
私の場合は自分が持っているタブレットにPDF版の説明書を保存しておくようにしています。
自分の担当している学校にICT機器が大体どれぐらいあるか、調べてみると、学校の先生が気がついていない問題点も見つかるかもしれません。
無人島にいると思ったら実は仲間がいた→1人の先生を味方につけるには?
「ロビンソン・クルーソー」を読まれたことはありますか?
私はこの記事を書くにあたり、再読してみました。
ロビンソンクルーソーは28年間無人島にいましたが、最後の3年間は仲間がいました。それも最初に仲間になった人はフライデーという現地の人です。なぜフライデーはロビンソンの仲間になったのかというと、ロビンソンがフライデーをとても親切に助けたので恩義を感じたからです。フライデーのおかげで実はフライデーが住んでいた島に漂流してきたスペイン人がたくさん住んでいること、また味方になってくれる現地の人を他にも見つけることができ、そのことが無人島から脱出するきっかけになりました。
学校でも同じところがあります。「この学校(先生)の役に立ちたい、ICT支援以外でも自分が役立てることはないだろうか?」と考えて働くようになったら、一つの学校に1人味方になってくれる先生が見つかるようになりました。そういった先生は「真桜さんはこんな仕事をしてくれる人」と他の先生に伝えてくれるので、仕事の依頼も増えていきます。またその味方の先生に「仕事がなくて困っているんです。何かお役に立てる点はないでしょうか」と率直に尋ねると、他の先生に仕事を聞きに行ってくださったりするということもありました。
ICT支援員の仕事は「ICT機器に精通する人」というより、「ICT機器を使う先生方がいかに使いやすいようにサポートするか。」というのがメインのお仕事です。一言で言えば「大企業や世界で通用するITスペシャリストより、1人の人に寄り添うソーシャルワーカー」のような人材が求められる仕事なのです。
それで「学校全体」の俯瞰も必要ですが、それ以上に「依頼をくださった先生」の個人に注目すると仕事を進めるのに役立ちます。
また信頼関係を築くのに役立つのは、先生から依頼があったら、「頼まれた依頼を丁寧に行う。その上でプラスαをつけ加える」ことです。もちろん契約内容を超えてはいけませんが、そのような細やかな気遣いは信頼関係につながります。
例えば、IDとパスワードリストを印刷してと言われたとき、その印刷したものをよくなくすという問題が発生していました。その時にシールシートに印刷して、3年間(中学校なので)使うものに貼っておくようにお願いしてみると、そういったトラブルが減りました。そういう「プラスα」を探してみましょう。
まとめ:支援員の仕事の辛さの大半は「1人で働いていること」
支援員の仕事の辛さは基本的に会社から1人で派遣されている状態だからということに尽きるかもしれません。1人で派遣されているということは、人脈作りも、仕事を周知することも、スケジュール管理も、その他のこともほぼ1人で行うことになることが多いからです。またそういった悩みを相談したくても、情報通信技術(ICT)支援員自体が少ないため、悩みを理解してくれる相談相手も見つけるのが難しくなります。
そうすると会社に行って同僚と働くことのありがたみをしみじみ感じる時もあります。
あまりにも辛くて辞めたいという時は、この「団体で働くメリット・デメリット」「個人で働くメリット・デメリット」を分析しておくとよいでしょう。
また辛い状況は今の仕事をやめられないというジレンマからくることもあります。
今すぐはやめないとしても転職するなど他の道をいく選択肢を増やすことも有効です。